コンパウンドの粒度と選び方:粗め・中目・細目の使い分け
コンパウンド選びの核心は、傷の深さと対比させた「粒度(粒子サイズ)」の決定です。粗め(約15〜30μm)は深いキズ除去用、中目(約5〜15μm)は微細な swirl mark 除去用、細目(約1μm以下)は光沢仕上げ用と役割が明確に分かれて

コンパウンドの粒度はどれを選べばいい?粗め・中目・細目の正しい使い分け
コンパウンド選びの核心は、傷の深さと対比させた「粒度(粒子サイズ)」の決定です。粗め(約15〜30μm)は深いキズ除去用、中目(約5〜15μm)は微細な swirl mark 除去用、細目(約1μm以下)は光沢仕上げ用と役割が明確に分かれています。アルミナ研磨剤の特性を理解し、3段階研磨のプロセスで粒度を段階的に細かくすることで、塗装面を傷つけずに最大限の輝きを引き出せます。
研磨剤の種類と構造の違いを知ろう
コンパウンドの主成分である研磨剤には、主に酸化ケイ素(シリカ)と酸化アルミニウム(アルミナ)の2種類があります。特にアルミナは硬度が高く、効率的に塗装層を削り取るため、プロの現場では主流です。研磨剤粒子は不規則な多角形をしており、鋭利な稜線が塗装面を削ります。粒子が大きいほど稜線の突出も大きくなり、深い傷を残さずに除去する能力が高まりますが、代わりに微細な傷を作りやすくなるため、次の工程での調整が不可欠です。
傷の深さに合わせた粒度の選択基準
一般的に言われる「3段階研磨」とは、粗め・中目・細目で異なる粒度のコンパウンドを使うプロセスです。粗めコンパウンドの粒子径は15〜30μm程度で、バフ掛けによる加熱で軟化したクリア層を削り落とし、指で触れる深いキズや重度の曇りを除去します。中目は5〜15μm程度で、粗めの工程で生じた微細な研磨跡や、日常的な洗車傷を修正します。最後に細目(1μm未満)を使用し、残った極微小な傷を整えて鏡面のような仕上がりを作ります。この順序を逆に行うと、粗い粒が細い溝に入り込み、修復不可能な傷を作る原因となります。
都市伝説:「1個で全部済む」は危険である
市販されている「ワンタッチ対応」や「オールインワン」コンパウンドは、粒子径が非常に小さく設定されています。そのため、表面の軽い曇りは取れますが、深いキズやバフ焼け跡には効果が薄いです。多くのユーザーが「効かない」と感じるのは、粒子が小さすぎて傷を削り切れないからです。実際の施工現場では、重度のダメージがある場合でも、一度で全てを完璧に仕上げようとするよりも、意図的に粒度を変えて段階的に処理する方が、塗装への負担が少なく、結果として耐久性のある仕上がりが得られます。
よくある質問(FAQ)
Q1: 家庭用ポリッシャーと手磨きでは使い分けが変わる?
はい、変わります。ポリッシャーは回転力と圧力でコンパウンドを活性化するため、粒子径の差による効果の歴然たる違いが出ます。一方、手磨きは物理的な摩擦熱と圧力に頼るため、粒子が小さい細目でもそれなりの効果が出ることがあります。しかし、手磨きで粗めのコンパウンドを使うと、均一な圧力をかけられずムラができるリスクが高まるため、基本的には中目〜細目を推奨します。
Q2: 透明度の高いコンパウンドと白色のもの、何が違う?
色よりも重要なのは粒子径と、配合される润滑剤の性質です。透明タイプはワックスやオイルの配合が多く、研磨自体よりも保護や光沢調整の側面が強いです。白色タイプは通常、研磨剤粒子が凝集せず分散されており、冷却効果と研磨効率のバランスが取れています。特にアルミナ系の場合、白色の方が粒子の分布が均一で、塗装への負荷を抑えながら削る性能を発揮しやすい傾向があります。
Q3: 塗装の薄い車(例えば純白やパール)は慎重になるべき?
是的、非常に重要です。特に白色やパール色の車体は、クリア層が薄く、下地のベースカラーが透けやすい性質があります。粗すぎるコンパウンドを使うと、一瞬でクリア層を貫通し、ベースカラーまで到達してしまいます。そのため、これらのカラーには初めから中目または細目コンパウンドから始め、必要に応じてごく少量の粗めを局所的に使用するのが安全策です。状態を見ながら粒度を下げていくアプローチが、失敗を防ぐ最良の方法です。
まとめ
* コンパウンドの選定は、粒子径(μm)と傷の深さを照らし合わせて決定する。
* 粗め(15-30μm)で深い傷 removal、中目(5-15μm)で微細傷修整、細目(<1μm)で仕上げを行う3段階が基本。
* 「万能」コンパウンドは粒子が細かく、重度なダメージには無力であることが多い。
* 塗装が薄い車両や手磨きの場合は、刺激性の強い粗めの使用を避け、中目〜細目中心で計画を立てる。
